「あんしん電話」は「冷たい」と言われることもあります。
加入者から2番3番が押されても、
その知らせを見るのが次の日になることもあります。
もし緊急のことだったら手遅れになるかもしれません。
しかし、あんしん電話ではそこは割り切っています。
緊急通報装置とは明確に目的を分けています。
私たちは、自治町会や地域サロンなどの人たちと医療介護施設の人たち、
そして加入者の3者の関係を築きながら、
地域の見守りを広げていきたい。
しかし、もしここで「緊急時の対応」までを背負うことになったら、
その責任の重さに誰も手をあげてくれません。
実際に「加入者に何かあったらどうするのか?」という質問は多いです。
もしくは「加入者に何かあったときの責任を負えないので、
うちの地域では導入できない」と言われることもあります。
まさにその通りだと思うのです。
そのようなことを地域や個人が背負うことは大変難しい。
だからこそ「あんしん電話」では割り切ります。
「(万が一の)命を助けること」を私たちは目的にしません。
私たちが目指すのは、
「日々」の安心を感じてもらうこと、
最後まで見守ること。
そしてそのような活動とコミュニティが多くの地域の広がっていくことです。
多くの方に行動に移してもらいたいのです。
そのためには、私たちができる「限界」を知り、
受け入れることが必要なのだと感じます。
「助けない」決断によって動ける人たちがいます。
そして、その人たちが動くことで「助かる」人たちがいるのです。