第2章 あんしん電話はなぜ広まった?

広がる「安心」と「ありがとう」の輪

幸谷町会の2012年導入からわずか2年で、
あんしん電話の運用地区は、25地区を数えるまでになりました。

その間の2013年9月に、運用団体をつなぐ
「松戸あんしん電話 地域見守り連絡会」が発足します。

構成メンバーは運用団体にとどまらず、
導入を検討している団体、行政、企業財団、
さらに「どういう仕組みなのかを知りたい」という他市の方の参加もありました。

それは、あんしん電話の導入が手軽なことに加え、
利用者の反応がとても良いことが、周辺に知られ始めたからです。

幸谷町会の方々は「いつも気にかけていただいてありがとう」
という利用者の言葉にやりがいを感じると言います。

また、野菊野・みなづき・胡録台南の3地域で2014年に行なわれた利用者調査では、
あんしん電話が「役に立っている」と答えた方が約85%を占めました。

「一人暮らしなので、電話の声を聞くだけでも安心」
「電話を頂くたびに、見守られていますことに安堵します。感謝しております」
といったコメントも寄せられています。

こうした利用者の高い満足度と、感謝の声に背中を押されて、
連絡会も取り組みも活発化します。

当初は、運用団体の活動報告会のようだった連絡会。
しかし、あんしん電話の有用性を知るメンバーは、
システム(機器)の導入を含む見守りの仕組みを広めたいと考え、
そのための組織づくり向かっていきます。

2014年4月、連絡会は「地域見守り協議会」と改称しました。
さらに翌年3月、あんしん電話による見守り事業に、
松戸市の補助が受けられることとなり、協議会は法人化を目指します。

そして「一般社団法人あんしん見守りネット」を2017年3月に設立しました。

その名称からもうかがえるように、
協議会の活動目的は、あんしん電話システムの普及ではありません。

重要なのは、このシステムをひとつの道具として、
利用者と地域の人々がつながることです。

さらに、見守り活動を通じて生まれたネットワークを土台に、
多様な人々が地域や立場を越えて支え合えるコミュニティをつくっていくことが
法人のねらいです。

「あんしん見守りネット」という名称には、
そんな私たちの思いを込めました。

あんしん見守りネットの目的(法人定款 第3条より)
「この法人は、地域社会における高齢者等の孤立した状況を緩和し、互いに見守りあっていく関係づくりを進め、自動応答電話(通称:あんしん電話)の導入をきっかけに、ネットワークの構築とコミュニティづくりを推進し、地域社会の福祉の増進に貢献することを目的とする」

この記事は2017年の記事になります。現在は、医療モデルの「あんしん電話」は福祉モデルの「げんきです」に移行しました。新システムの切替・導入・加入のお問合せはこちら。フリーダイヤル:0120-386-117 営業時間:月~金 10:00~16:00

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